営業目標の立て方|ベーシック法・SMARTの法則の具体的な設定方法も解説
営業成果を上げるための目標を設定しても、なかなか成果が出ないと悩んでいる場合も多いでしょう。この記事では、営業成果の向上につながる目標の立て方を知りたい人に向けて、営業目標の重要性や目標の立て方などを解説します。あわせて、成果を上げるためのポイントや失敗例とその対策についても紹介するため、ぜひ参考にしてください。
Contents
営業の目標とは?
企業の目的達成のための具体的な手段
目的とは最終的に実現したいもの、たとえば「サービスを提供し顧客に喜んでもらう」などです。一方、目標とは目的を達成するための手段で、「売上〇〇円」などがあたります。目的は1つで抽象的、目標は複数あり具体的という特徴もあります。
営業での目標設定が重要な理由
営業活動では、目標を設定することが重要です。ここでは、営業での目標設定が重要視される理由を解説します。
目標達成までも状況を可視化できる
営業の目標を設定することで、仕事の進捗状況を把握しやすくなるというメリットがあります。目標達成までの段階がわかりやすくなるため、やるべきことが明確になり具体的な行動につながりやすくなります。
仕事の効率が向上する
前述したように目標設定により、やるべきことが明確になります。そのため、無駄な作業が減り業務を効率的に行えるようになります。結果として生産性向上につながり、企業の利益向上も期待できるでしょう。
従業員のモチベーションが高まる
目標を設定することにより、従業員のモチベーション向上も期待できます。目標達成時に達成感が得られるため仕事に対する満足度が高まります。そのため、仕事に対して前向きになり、結果として生産性向上にもつながるでしょう。
従業員の仕事の進捗・実績が管理しやすい
目標設定をすることで、仕事の進捗や実績、成果などが可視化されるため管理しやすくなります。従業員を適切に管理できるため、指導方法や内容も具体的にイメージできます。また、数値が明確化するため評価もしやすくなるでしょう。
目標設定のための4ステップ
ここでは目標設定の方法のなかでもっとも基礎的な方法として知られている、「ベーシック法」に沿って目標設定のステップを解説します。
1.目標となる項目設定
はじめに、目標達成に必要な複数の項目をリストアップしていきます。項目を上げていくなかで何を達成したいのかを明確にすることが重要です。現状での課題だけではなく、強化したい部分や改善したい部分、新しく始めるべき施策、今後も継続していくべき施策など、複数の項目を細分化してリストアップしていきましょう。
2.達成基準を数値化する
次に、目標達成の基準となる数値を決めましょう。具体的な数値を設定することで、目標達成の度合いの確認が容易になります。そのため、目標達成の基準を定量化するとよいでしょう。目指すべき基準が具体的になるため、どのような行動を起こせばよいのか、やるべきことが明確になります。
3.達成期限を決める
目標達成の基準を数値化した後は、その目標を達成するまでの期間を設定しましょう。達成期限がないと行動が後回しになりやすいため、明確に期限を決めることが重要です。達成期間を定めることで、実際にどのような行動をいつまでに起こせばよいのかなど、アクション内容を細かく設定できるようになります。
4.達成計画を立てる
ここまでで明確になった「目標」「達成値」「達成期限」を参考にしながら、目標達成までのスケジュールを立てましょう。年間目標を立てた場合には、月次目標を立てるなど細かく計画を立てていきます。1週間や1日の計画を立てれば、より行動が具体化されるため従業員が目標達成に向けて動きやすくなります。
目標項目の設定方法
目標設定の方法としては、「SMARTの法則」が定番です。ここでは、SMARTの法則について解説します。
Specific(具体的で明確な目標)
Specificとは、具体的かつ明確な目標であるかどうかです。目標を設定する際には、誰でも理解できること、具体的で明確であることが重要です。あいまいな目標では、実際の行動や施策に落とし込めないため、目標達成が遠くなります。そのため、目標はできるだけ具体的にし、日常の行動レベルで何をすべきかまで考える必要があります。
Measurable(数値化できる目標)
Measurableとは、数値化できる目標かどうかです。目標を数値化することで、達成までの度合いや達成したかどうかなどがわかりやすくなります。たとえば、「アポイントを多くとる」ではなく、「アポイントを取るために毎日50件電話をする」というように、具体的な数値として目標を設定することが重要です。
Achievable(達成可能な目標)
Achievableとは、達成可能な目標かどうかです。目標は高く設定しすぎず、現実的に達成可能な目標を設定すべきです。高すぎる目標や非現実的な目標を設定すると、従業員のモチベーションが下がってしまいます。そのため、「先月の売上高の2倍を達成」ではなく、「先月の売上高15パーセント増」というように、現実的な目標を設定しましょう。
Relevant(会社の目的と関連する目標)
Relevantとは、会社の目的と関連する目標かどうかです。目標は目的を達成するために設定するものです。そのため、目的に関連性のある目標を設定することが重要です。たとえば、「売上1,000万円アップを達成する」という目的がある場合には、「1件当たり200万円の新規顧客を5件獲得する」というように関連性を持たせます。
Time-relatedとは、期限を設定できる目標かどうかです。目的との関連性がある目標を決めても、期限を定めなければモチベーションの維持は難しくなるでしょう。たとえば、「売上10%アップを目指す」ではなく、「今月は先月の売上の10%アップを目指す」というように期限を明確に切っておくことが大切です。
営業の目標設定の失敗例と対策
ここでは、営業の目標設定でよくある失敗例とその対策について解説するため、参考にしてください。
根拠のない目標を設定してしまった
達成が不可能な目標や何となくの目標を立ててしまうと、結局目標を達成できずにモチベーションが下がるといった問題が起こりやすくなります。たとえば、「売上前年比300%アップ」というように、思いつきで根拠のない数字を目標にするパターンなどが挙げられます。
対策
目標を設定する際には、現状や課題、過去の実績などをしっかり把握することが必要です。現状と課題を把握したうえで、過去の数値などと比較しながら根拠のある目標を設定しましょう。モチベーション向上のためにも、達成可能な目標を設定することが大切です。
細かいプロセスを明確にしていなかった
目標を設定するだけで、途中のプロセスやアクション内容などの細かな計画を立てていない場合も失敗しやすくなります。たとえば、「前年よりも売上を向上させる」だけでは、どのぐらい向上させるのか、そのために何が必要なのかがわかりません。
対策
年間で達成したい目標を設定したら、細分化し1日単位で達成したい目標まで計画しましょう。達成したい目標から逆算して、何が必要かを考え数値目標や期間を限定していくなど、細かな計画を立てることが大切です。
目標の進捗状況を確認しなかった
目標を設定するだけでは、意味がありません。設定した目標の進捗状況について確認せずに、アクション内容について省みないままだと失敗しやすくなります。たとえば、定期的なフィードバッグがない、達成度が低くても改善しないなどが挙げられます。
対策
週単位・1か月単位など期間を決めて、目標の達成度や進捗状況を確認し、改善点があれば改めていきましょう。目標を設定する際や計画立案時に、達成数値を決めて振り返ることもスケジュールの1つとして組み込みます。
営業目標を達成するための重要ポイント
営業目標を達成するためには、押さえておきたいポイントがあります。ここでは、営業目標を達成するために必要なポイントを解説します。
現状の把握が大切である
営業目標は、会社としても目的を達成するために設定します。そのため、営業活動の状況だけでなく、自社の現状や競合他社の状況など、さまざまな情報を把握・分析し、適切な目標を設定しましょう。
進捗度は必ず確認する
営業目標を立てるだけでなく、目標の達成度や進捗状況を必ず確認しましょう。目標を設定してもズレが生じたり、問題が起こったりする可能性もあります。素早く対処し改善できるように、目標管理ツールなどを導入することもよい方法です。
目標達成に役立つツールを活用する
企業内には多くのデータが蓄積されており、営業目標の達成に役立つものも多くあります。さまざまなデータを視覚化し活用できるツールを導入すれば、営業目標の達成がスムーズになるでしょう。
まとめ
営業目標とは、企業としての目的を達成させるための具体的な手段です。営業目標を設定することで、目標達成までの状況が可視化できる、業務効率が向上する、従業員もモチベーション向上につながるといったメリットがあります。適切な営業目標を設定し、営業活動の効率化を目指しましょう。
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