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営業フェーズを細分化するポイントとメリット|企業向けの細分化例もわかりやすく紹介

営業ノウハウ 2023.03.23

営業フェーズとは、営業活動をさまざまな工程に分けて細分化し、可視化したものです。この記事では、自社の営業活動に課題を抱えている担当者に向けて、営業フェーズの概要や営業フェーズ管理のメリット、営業フェーズを細分化する際のポイントなどを解説します。あわせて、細分化例も紹介するため、ぜひ役立ててください。

営業フェーズとは

営業フェーズとは、営業プロセスや商談フェーズとも呼ばれています。営業にはさまざまなプロセスがありますが、これらのプロセスを細分化して可視化し、わかりやすく示したものが営業フェーズです。営業フェーズをどのように細分化するかについては、企業によって異なるため一概にはいえません。

 

従来の営業の問題点

従来の営業活動は、営業担当者のスキルやノウハウ、勘、経験、努力というものに頼ってきました。営業業務が属人化しやすく、部署内でノウハウを共有できないケースが多いため、業務が非効率的になりがちです。人手不足や働き方改革などによってリソースが減少しているため、成果を上げるのも難しく、営業活動の効率化が急務です。

 

営業フェーズを管理するメリット

営業フェーズを管理することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、3つのメリットを解説します。

 

ボトルネックを可視化できる

営業フェーズを管理することで、組織全体における営業課題を可視化できます。属人化した営業では、「商談までつながらない」「リピート率が向上しない」というような課題があっても、原因を特定することが難しくなります。営業フェーズを管理していれば、どこに問題があり何を改善すればよいのかが把握しやすくなるでしょう。

 

社内でノウハウを共有できる

これまでの属人化された営業活動では、優秀な営業担当者がいてもノウハウやナレッジは個人のものとなっていました。しかし、営業フェーズを管理すれば、属人化していたノウハウを共有できます。優秀な営業担当者の営業手法を組織内で共有できるため、業績を上げている担当者の手法を再現できるようになります。

 

人材育成をスムーズにできる

営業フェーズの管理によって、人材育成にもよい影響を与えます。業界未経験者の中途入社などの場合、従来のように営業フェーズを管理しない営業業務では、人材育成に時間やコストがかかっていました。しかし、営業フェーズが管理されていれば営業フェーズに沿って業務を行えるため、人材育成のかかる期間やコスト削減につながります。

 

営業フェーズを細分化するポイント

営業フェーズを細分化する際には、3つのポイントを意識しましょう。ここでは、各ポイントについて解説します。

 

スタンダードな営業パターンに沿って細分化する

営業パターンは1つではありません。例外となるパターンも数多くあります。しかし、まずはもっともスタンダードな営業パターンで細分化しましょう。スタンダードな営業パターンを細分化することで営業現場において活用しやすくなります。実際に営業に当たる現場とのズレもない、理想的な形ができあがるでしょう。

 

細分化しすぎないよう注意する

営業フェーズを細分化する際には、細かく分けすぎないことがポイントです。細分化しすぎてしまうと、逆に全体の流れが把握しにくくなり、分析に時間がかかるため注意しましょう。営業フェーズを整理する場合には、できるだけ複雑化しないように心がけて、シンプルな形で細分化することが求められます。

 

各フェーズの行動を明確にする

営業フェーズの細分化が終わったら、各フェーズでどのようなアクションをするのかを明確にしましょう。たとえば、「取引先を訪問する」というプロセスを設定した場合、担当者によって「パンフレットを見せる」「訪問先の課題をヒアリングする」など、行動にズレが生じる場合もあります。行動の差が成果の差にもつながるため、明確にしておきましょう。

 

営業フェーズの細分化例

営業フェーズをどのように細分化するかは、企業や組織によって異なります。以下では、スタンダードなBtoBの営業フェーズの細分化例を解説します。営業フェーズを細分化する際の参考にしてください。

 

1.コンタクトをとる

取引先や顧客などの担当者にアプローチをして、コンタクトを取る段階です。コンタクトを取る方法は複数あり、テレアポやDMの送付、FAXの送付、チラシ配布などのプッシュ型アプローチから、SNS、自社のホームページ経由での問い合わせを受けるといったプル型アプローチなどがあります。

 

2.商談を見極める

先方の担当者とコミュニケーションを取る段階です。コンタクトが取れたからといって、すべてが商談相手になるとは限りません。情報収集の段階では商談に持ち込んでも成約に至る可能性は低いため、商談をすべきかどうかしっかり見極めましょう。商談の見極めを行う際には、BANT情報を参考に判断するとよいでしょう。

 

BANT情報とは

BANT情報とは、予算(Budget)、決裁権(Authority)、必要性(Needs)、導入時期(Timeframe)の頭文字を取ったものです。それぞれの詳細は以下のとおりです。

 

Budget:商品などを購入する予算が確保されているかどうか

Authority:購入を決裁する権限を誰が持っているのか確認する

Needs:商品などを導入する必要性があるかどうか

Timeframe:商品などの導入時期が具体的になっているかどうか

 

これらの情報を確認しておくと、状況を正しく把握できるようになるため成約見込み度がわかりやすくなります。

 

3.ヒアリングする

先方の担当者と実際に面談する段階です。ヒアリングを意識して、先方の現状や課題、ニーズなどを確認します。制約につなげるためには、顧客が何を求めているのか、どのような問題を抱えているのかを明確にすることが大切です。そのうえで、自社や自社の商品、サービスを紹介しましょう。

 

4.提案し担当者の同意を得る

先方の課題を解決するための具体的な提案をし、担当者の同意を得る段階です。ヒアリングによって先方の抱える課題やニーズを明確化できたら、課題解決につながる自社の商品やサービスは何かを検討して提案しましょう。競合他社も提案しているケースが多いため、他社よりも魅力的な提案ができるかが重要です。

 

5.決裁者の同意を得る

担当者の同意を得た後は、決裁者の同意を得る段階に移ります。企業によっても異なりますが、特に先方が大手企業の場合には、窓口となる担当者と決裁者が別の人物というケースも多いため、決裁者に再度提案をします。この際、すでに同意を得ている担当者と協力し合い、決裁者に納得してもらうことを意識しましょう。

 

6.稟議決裁の最終決定を受ける

藁議決裁の最終決定を受ける段階です。この段階では、成約に向けてより具体的に話を詰めていく必要があります。納品スケジュールや商品・サービスの金額、支払い条件などが決まったら、最終確認をしましょう。また、どのような書類が必要かを確認して用意しておき、先方に送付しておく必要があります。

 

7.契約手続きをする

藁議が通過した後に、契約手続きに移ります。大手企業の場合には、先方の担当者が契約手続き時に交代する場合もあります。この場合は、再度説明や価格交渉が必要になるケースもあるため注意しましょう。自社の経理担当やCS(カスタマーサクセス)部門とも情報を共有して連携していくことで、今後のサポートにも役立ちます。

 

8.フォローアップする

成約後のフォローをする段階です。成約して終わりではなく、引き続きフォローアップしていきましょう。たとえば、お礼のメールを送る、近況をヒアリングするなど商談後にも丁寧なフォローアップをすることで顧客との良好な関係が築けます。これにより、新規案件の提案やアップセルなどの機会創出にもつながります。

 

まとめ

営業フェーズとは、営業のプロセスを細分化して可視化したものです。営業フェーズを管理することで、営業活動のボトルネック解消や営業手法のノウハウ共有、人材育成の効率化などにつながります。営業フェーズの細分化は企業や組織によって異なるため、自社に合った形で細分化しましょう。

 

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